クエルナバカ~山腹からのキリスト教布教

クエルナバカ

今日はクエルナバカという絶妙な名前の街にやってきました(笑)。変な名前なので気にはなっていましたが。今日のお目当ては世界遺産の「ポポカテペトル山腹の16世紀初頭の修道院群」と、その一部があるテポストランという田舎町見学です。

ちょっと歴史をかじってみますと、クエルナバカ周辺のポポカテペトル山腹には、スペインによる統治がはじまった16世紀初頭にカトリック修道会が教会群を設立しました。当時、教会の数は200以上になったともいいます。

クエルナバカ
勿論その目的は、新大陸での布教にあったのですが、こうした非常に集中的な教化地区の開発が、新大陸における短期間での教化を可能にしたのではないかと考えられています。メキシコ史を考える上で重要なこの場所は、現在は世界遺産に選定されています。

こうした教化活動をすすめたのは、ヨーロッパのフランシスコ会やドミニコ会、アウグスティノ会といったカトリックの修道会で、いずれも12世紀から13世紀に設立されたものでした。
なかでも厳しい戒律と清貧をモットーとするフランシスコ会は、コロンブスによる西インド諸島の発見の熱心な支持者であり、彼の帰国報告はフランシスコ会士の間でも大きな反響を呼んだといいます。

フランシスコ会はコロンブスの第二回の航海の際に、すくなくとも2名に会士を同行させ、1503年に最初の修道院をサントドミンゴに創設し、それ以来、新大陸での組織的な布教を展開してきました。

クエルナバカにもそうした時代に建てられた大聖堂があり、そこから40kmほどいったテポストランという街にも見事な教会群が残っています。塔のような建物で、当時の布教活動が如何に難しかったかを物語っているようです。

クエルナバカ

テポストランという街は、あまり開発が進んでいるところでもなく、ゆったりとした時間の流れを楽しみたい方にもオススメです。
最近ではこの街で作られた「闇のあとの光」という映画が、カンヌ映画祭で監督賞をとりました。メキシコ神話の神ケツアコアトルが生まれた場所としても知られており、芸術家が数多く暮らしています。

街からはポポカテペトル山が見えます。オリサバ(5760m)に次ぐ、メキシコ第2位の高山です。(※画像はプエブラから撮影したものです)

ポポカテペトル

ポポカテペトルとはなんともチャーミングな名前ですが、現地先住民の言葉で、「煙を吐く山」なんて呼ばれるほどの火山です。これまで幾度も噴火しています。登ることはできません。いつか登ってそのメキシコ市の舞台となった高原を見下ろしてみたいものです。

見た目が富士山そっくりなので、メキシコ富士なんて呼ばれることもあるようです。未確認飛行物体が頻出する場所でもあります(笑)。興味のある方はぜひ。